カラーの仕事をする方法・ビジネスに役立つ色の使い方

耳鼻咽喉科クリニックの「インテリアカラーコーディネート」の秘訣

商品・インテリアカラー

投稿日:2018年1月18日  更新日:

◆耳鼻咽喉科クリニックの「インテリアカラーコーディネート」の秘訣

 

カラースクールIn-Living-Color主催の三浦まゆみです。

 

いつもカラー講座でお話していること。「どんな配色がいい配色ですか?」と聞かれることが多いのですが、「いい配色」と漠然と聞かれても答えはないのです。

 

「何をよしとするか」は、その判断基準によります。例えば、子供向けの商品だったら、子供が好きそうなカラフルで楽しそうな色がいい配色でしょうし、大人の男性向けの商品だったら、ちょっと渋い落ち着いた色がいい配色になりそうですよね?

 

男性相手にいきなりショッキングピンクをお勧めしたら、9割は引くと思います(笑)「いい配色を選ぶには、何らかの判断基準を持つ」ことがとても大事です。(写真はキッズスマホと大人のスマホ)

 

 

今回は、2017年に埼玉県の川越市にある耳鼻咽喉科クリニックのインテリアカラー提案の事例を元に、インテリアカラーコーディネートにおいての「いい配色を選ぶための判断基準」をお話しします。

 

今回のインテリアカラーコーディネート提案、ものすごく急ぎの案件で、院長先生から「もう改装工事が始まっちゃったんだけど、色に自信がないのでカラーのプロに来てほしい。リフォーム業者も呼んでおくから、この日に来て!!」と。

 

通常は、一度打ち合わせをしたら持ち帰って、3プランくらい提案して選んでいただくのですが、今回は、改装工事中のクリニックに行き、2時間一本勝負でカラー提案することに!

 

決めなくてはいけない色は、待合室・診察室・スタッフルームの床、壁、天井と、診察ルーム仕切るカーテン。そしてトイレの床、壁、天井でした。2時間で決めるには、かなりのボリュームです(汗)

 

現地で初めて院長先生とお会いするにも関わらず、ご挨拶もそこそこに、「どーん!!」と広げられた壁紙と床材のサンプル50種類ほどといきなり格闘!!

 

 

今回、短時間の提案の中で私が一番大事にしたことは、『一貫したテーマ』を持たせること。

 

最初、リフォーム業者さんと院長先生のやり取りを見ていたら、「診察室の床はどうしますか?この床材だと汚れが目立ちにくいですよ。」「待合室はどうしましょうね?割とよく使われるのがこのあたりの壁紙ですが…」と。

 

機能性と無難なものを勧める視点でパーツパーツで確認されていたので、このままいくと、部屋ごとにバラバラなインテリアになりそう(汗)と思い、途中から交通整理をさせていただきました。

 

まずは、最初に書いた「いい配色を選ぶための判断基準」をつくらなくてはいけません。

 

インテリアの場合の判断基準を決めるためには、「そのインテリアを誰が使うのか?」「どんな目的で使うのか?」を確認することが大切です。

 

今回は、「耳鼻咽喉科に来る患者さんとスタッフさん。患者さんの傾向として、小さな子供が多い。」という特徴がありました。

 

目的としては、「リラックスできる居心地のよい空間であること。また、ちょっと待合室が狭かったので、広く見せたい」という希望もありました。

 

「ということは、院長先生、明るくてリラックスできるイメージがいいですね。親しみやすさを感じさせる色だと、暖色系で、ピンクとかオレンジ、黄色とか、後は、グリーンなんかも心を穏やかにする効果がありますよ。」とお声をかけると。

 

「あ、グリーンいいですね!僕好きです。」と、さっきまで、大量の壁紙と床材のサンプルを目の前に途方に暮れていた院長先生の顔がやっと笑顔に(^^)

 

「誰が使うか?」「どんな目的か?」がわかれば、そこから「どんなイメージにするべきか?」を導き出せます。

 

そして、そこから「テーマカラー」が決まれば、後はそれを 『一貫したテーマ』 として各パーツに反映させていけばよいので、色選びが簡単にできるようになります。

 

*写真は、クリニックの外壁のカラー選定をしているところ

 

 

今回の「いい配色を選ぶための判断基準」は、「明るくてリラックスできるイメージで、グリーンを基調にしたもの」ですね!

 

待合室は、既に、カウンターの天板は白木の淡いベージュ、前面が白というのが選ばれていたので、そこに合うような明るめの壁紙を選定。グリーンだけだと重たくなりそうなので動きを出すためにベージュと組み合わせて、張り分けをしました。

 

クリニックの入口を入った正面とカウンターの後ろの壁をグリーンにすることで、クリニックのテーマカラーを意識してもらえるように。

 

また、カウンターに座るスタッフさんのユニフォームが淡いピンクということだったので、反対色のグリーンを背景にして引き立てる、ということも考慮しました。

 

*上の写真がカウンター、下の写真が入口正面

 

 

診察室は、診察の邪魔にならないようにオフホワイトの壁紙に、仕切りのカーテンを細かいチェックの模様が入ったペールグリーンとクリーム色でまとめました。

 

 

「トイレは子供も楽しくなるように遊びたい!」という院長先生のご要望で、4案出した中から、「黄色の水玉の壁紙」を選ばれました。

 

 

院長先生からは、「もう地獄のようだったので(色選びに困り果てて)、本当に助かりました!!」と喜んでいただくことができ、予定通り無事開院して、順調に始動されています!

 

インテリアのカラー提案って、ファッションよりもアイテム数が多いので難しい、と感じる方もいらっしゃいますが、きちんと『一貫したテーマ・配色の判断基準』を設定できれば、それほどハードルが高いものではありません。

 

まずは自分の部屋やまわりの方へのアドバイスから始めてみると実践ができると思います。

 

身に付けておいた方がいい知識は、色彩検定3級2級の色彩心理(暖色、寒色や、単色のイメージ)と配色ルールです。

 

後は、「床、壁、天井の順に明るい色にする」など用途に合わせた部屋ごとの色選びのルールを知ることも大事ですが、これも色彩検定のテキストに載っています。

 

ですので、これからカラーの仕事がしたいな、と思う方は、色彩検定にTRYされると基礎知識を固めることができます。

 

既に独学で資格を取得した方も、ぜひ久しぶりにテキストを読み返してみてください!現場の話を聞いてから見てみると、きっと新しい気づきがあるはずです♪

 

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