住宅の塗り替えに役立つ「塗装のカラーコーディネート」の秘訣セミナー開催報告
2018年01月21日 更新日:
◆住宅の塗り替えに役立つ「塗装のカラーコーディネート」の秘訣セミナー開催報告
カラースクールIn-Living-Color主宰の三浦まゆみです。
2017年11月に、塗装会社の社長の皆さまの前で、塗装のカラーコーディネートセミナーを担当させていただきました。
テーマは【お客様満足度が上がる!住宅の塗り替えカラーコーディネートの秘訣】です。
こちらのセミナーでは、1時間ほどお時間をいただき、こちらの2つのテーマでお話させていただきました。
❶ お客様のイメージ通りの家にできる色の心理的効果を知る
❷パッと見て「いいね!」と思われるセンスのいい配色のルールを知る
私は、お客様満足度が上がるカラーコーディネート提案をするには、「根拠のあるカラー提案ができること」が一番大切だと思っています。
「色」というものは、誰にでも決めることができます。
別に、感覚で決めたからといって「それはおかしい」と言われるものではなく、個人の好みが判断基準になることも多々あります。
「好き嫌い」も立派なカラー選定の判断基準ですから、それはそれでOKです。
でも、カラーのプロとして、カラーコーディネート提案をするというのであれば、「今回の住宅の塗り替えの塗装色はこの色がよいと思います。なぜならば…」の理由が言えると、プロの信頼度が増します。
感覚だけではない、理論の裏付けがあること、そして、それをお客様にわかりやすくお伝えすることで「プロに頼んでよかった!」という満足度につながるのです。
今回は、その理論の裏付けに役立つ、カラーコーディネートのノウハウを、1時間にギュッと詰め込んでお話しました。
皆さん、お仕事帰りのお疲れのところにご参加いただいたので、聞いたら即使えるような即効性があるネタだけをピックアップし、座学ばかりで疲れてしまわないようにセミナーカリキュラムを完全カスタマイズ。
外壁塗装のカラーコーディネートの具体的な事例や、色彩心理の簡単なテストなどを盛り込んで、参加型で進めていきました。
参加者は全員男性でしたが、最後には、外壁塗装の話ではなく「自分の似合う色は何色でしょう?」というパーソナルカラーの話にまで派生して、プチ似合う色診断までしてしまいました☆
*下は、以前、依頼をいただいた外壁塗装のカラーコーディネート提案のカラー選定時の写真です。日本塗料工業会の塗装の色見本でカラー指定します。
そして、セミナー終了後に、参加者の方から、こんなメールをいただきました。
・・・・・
お世話になりました。久々にグッと来たお話でした。
ピンクが入った系の色は温かみが有ると説明をしていました。逆に白系は寒い感じがしますと言っていました。しかしながら今後は、「シャープな感じです」と言葉を変えることにしました。
これは、三浦さんの説明の中にあった「言葉」です。色の表現の仕方について些細なことですが、施主様にとっては大きな事ですから、大変ためになりました。
色の説明について、画像(視覚)を使っての説明でお客様の目の輝きを 見てみたいです。塗料性能の説明だけは、不親切だとつねづね思っていました。色がもたらす精神的な幸せを大切にしていきたいです。
・・・・・
このメールを拝見して、私の方がグッときてしまいました。私がお伝えしたかったことが、たった1時間でもお伝えできたのだな、と実感できたからです。
色彩心理効果の話で、「暖色・寒色」の違い。そして、暖色か寒色かにより、人に与える印象やイメージがものすごく変わることを、住宅のカラーシュミレーション画像をお見せしながら事例を説明しました。
◆暖色=見た目で暖かく感じる色。赤、ピンク、オレンジ、黄色、ベージュ、ブラウン
◆寒色=見た目で冷たく感じる色。青、水色、紺、青緑
*緑、紫、無彩色(白、黒、グレー)は、人によって見た目の寒暖の感じ方が違うので、暖かさも冷たさも感じない「中性色」と位置づけられています。
◆こちらが暖色の住宅の一例
◆こちらが寒色の住宅の一例
そして、それを「見て感じてください」だけではなく、その色や配色を表現する的確な「イメージワード」を伝えることで、お客様が住宅の塗り替え後を想像しやすくなったり、塗り替えた後の色の様子を思い浮かべてワクワクさせてあげることができる、という話もしました。
それを受けて、書いてくださった感想です。こちらの社長さんのお客様に対するお考えが本当に素晴らしいと思いました。
そして、あらためて、塗装会社の方をはじめ、色が関わる専門職の方に、「理論的なカラーコーディネートのノウハウ」を伝えていく必要性やその効果の広がりを体感させていただける、とてもよい機会でした。
私は、「カラーの効果を、企業がビジネスの付加価値として使えるような企画を立てたい」と常々思っています。
色を変えることや、色の伝え方を変えることで「お客様に企業や商品の価値をきちんと伝えることができる → 結果、他社より高い金額でも選んでもらえる企業・商品になる」という成果を出すことができます。
そんな「色の価値や可能性」を今後も伝え続けていきたいです。そして同時に、「ビジネスで通用するカラーのプロ」を育成して、多くの企業で成果を出せるカラーリストを増やしていきたいと思っています。
塗装関係者の方のカラー選定時のお悩みも、今回いろいろとお聞きすることができました。今後は私なりに、色のプロとして、その解決策を発信していきます。
貴重なセミナーの場をご用意くださったUさま、どうもありがとうございました!お忙しい中、セミナーにご参加くださった皆さま、どうもありがとうございました!
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