色彩検定1級2次の勉強法・配色問題に強くなるコツ(練習問題と解説付き)
2018年12月05日 更新日:
◆色彩検定1級2次の勉強法・配色問題に強くなるコツ(練習問題 と解説付き)(12月5日更新)
カラースクールIn-Living-Color主宰の三浦まゆみです。
2018年12月16日の色彩検定1級2次試験まであと約2週間!ラストスパートの時期になりましたね♪
In-Living-Colorでは、【色彩検定1級1次合格講座】の生徒さんから、続々と「1次試験に合格しました!次は2次試験、悔いのないようにがんばります!!」という嬉しい声と共に、さらなる気合いの入ったメールが届いています(^^)
パートナー講師の谷口明美先生と、「やった~!!」と自分ゴトのように喜びながらも、「次は2次!がんばれ~!!」と遠くから全力でPOWERを送っています☆
*こちらは、色彩検定1級1次講座の様子です。ややこしいXYZ表色系を解説中!
*こちらは、色彩検定1級2次講座の様子。2次の模擬試験も行いました☆
私は、色彩業界歴20年以上になり、20代の頃から色彩検定1級を教えてきました。
色彩検定の歴史ももう20年以上になりますので、テキストも何度も改訂されて色彩検定1級2次の試験問題もいろいろと変わってきましたが、1つだけ、ずっと変わらずに出題されている問題があります。
それが、「配色」の問題です。
これは、ず~っと、20年以上、出題され続けています。
当たり前ですが、適確なカラーコーディネートをするためには、理論の裏付けをもとにした配色のルールを知っていた方が、説得力のあるカラー提案ができますものね。
ですので、色彩検定1級2次試験では、「感覚だけではなく理論で適確な配色をできるか?」が問われる問題が多く出題されます。
配色って楽しそうなイメージがありませんか?いろいろな色を組み合わせるのって、見ているだけで楽しそうですよね♪
しか~し!今までの20年以上の私の経験からすると、ほとんどの生徒さんが「配色は苦手!自信がない…」と、おっしゃいます。
どうやら、「理論で考える」と言われたとたんに難しく考えてしまうようです。
と、いうことで、今回は、色彩検定1級2次試験で必ず出題される「配色問題」を取り上げ、【色彩検定1級2次の勉強法・配色問題に強くなるコツ】をお伝えしていきます!
練習問題と解答・解説もつけておきましたので、ぜひあなたの実力を確認するつもりで!TRYしてみてくださいね☆
色彩検定1級2次の勉強法・配色問題に強くなるコツ(練習問題と解説付き)
【1】色彩検定1級2次の実技の配色問題がなぜ難しいのか?3・2級問題と決定的に違う点
【2】色彩検定1級2次の勉強法・配色問題に強くなるには1日10個が目標です!
【3】色彩検定1級2次試験によく出る配色練習問題と解説
【4】まとめ~確実に正解を導きだすためにやってほしいこと~
色彩検定1級2次の勉強法・配色問題に強くなるコツ(練習問題と解説付き)
【1】色彩検定1級2次の実技の配色問題がなぜ難しいのか?3・2級問題と決定的に違う点
今まで色彩検定3級、2級と勉強して合格してきた方も、なぜか1級2次の過去問題を見たとたんに、「配色が難しい…(泣)」と感じてしまう傾向にあります。
それはなぜか?
これは3級、2級とは出題のされ方が決定的に違うからです。
例えば、2級の配色問題ってこんな感じで出題されますよね?
◆下記の3つの配色から、ドミナントカラー配色を選びましょう。
❶
❷
❸
答えがわかりましたか?
答えは、❸です。
ドミナントカラー配色とは、「色相で支配する」という意味で、色相に共通性のある多色配色のこと。
つまり、いわゆる同系色の多色配色を選べばよいわけです。
❶と❷は、色相がバラバラなのでNG、❸は、緑系で色相が統一されているので、ドミナントカラー配色ですね(^^)
こんな感じで、2級の配色問題は、「ドミナントカラーって、同系色相って感じだよね」とふわっと捉えておけば、選択肢から選べばよいので解ける問題です。
それに対して、色彩検定1級2次の問題の出題傾向とは?
◆下記の条件に合う配色をつくり、( )に選んだカードのトーン記号(b10など)を書き、指定の枠内にカラーカードを貼りましょう。
◇色相黄みの緑を含んだドミナントカラー配色
カラーカードは選べましたか?
解答例としては、このような形になります。
v11 b12 sf12
答えは1つではないので、他の解答も考えられますが、黄みの緑は、色相番号11番なので、この番号を含めたドミナントカラー配色になります。(パソコンによって色が微妙に違って見えたらごめんなさい~)
いかがでしょうか?先ほどの2級の問題とは違いますよね?
そう、色彩検定2級で、選択肢の中からドミナントカラーを選ぶときには、なんとなく「同系色相かなぁ」と記憶していれば解けたのですが、色彩検定1級2次になると、「ドミナントカラーとは、同一・隣接・類似色相でトーンはどれを選んでもよい」と、ここまでハッキリと配色の条件を記憶していないと解けないのです。
しかも、同一・隣接・類似色相の色相番号の差も覚えていないと解けませんから、3級の復習も必要になってきます。
ここでは色相番号差は書きませんので、ぜひ3級の「色相を手がかりにした配色」のところでご自身で復習してくださいね!
*これですよ!色彩検定3級の公式テキストに載っています~
と、いうことで、この色彩検定1級2次試験では、「〇〇配色」と言われたら、条件反射で「色相は〇〇から選んで、トーンは〇〇から選ぶ!」とパッと出てくるくらいにしておかないと、試験の問題が解けないわけです。
いやいやこれは確かに、過去問題を見て「配色って難しい…(泣)」となるわけですよね~(^_^;)
では、そんな配色問題に強くなるコツとは?
【2】色彩検定1級2次の勉強法・配色問題に強くなるには1日10個が目標です!
さて、色彩検定1級2次の勉強として、配色問題に強くなるために何が必要かというと?
1日10個、配色を自分でつくってみてください。
しかも、1つの配色を10個です。ドミナントカラーならドミナントカラーを10個、徹底的につくってください。
確実に条件を満たしているものを、完璧な答えのものを10個です(^^)
「え~~!10個も面倒くさい!」という声が聞こえてきた気がしましたが(笑)
いやいや、この10個が大事!1個や2個ではわかった気になっておしまいになる場合が多いからです。
色彩検定1級2次試験では、「なんとなく」は禁物です。「完璧」に配色ルールをわかっておくことが大事です。
さすがに10個つくると、
「ドミナントカラーといえば!同一・隣接・類似色相」
「同一は色相差0、隣接は1、類似は2、3」(あ、さっきの答えを書いちゃった笑)
という条件が、パッパと出てくるようになるし。さらに、いくつも配色していると…
「同一色相でつくるのと類似色相でつくるのと、色相の幅がやっぱり目で見ても違うなぁ。やっぱり同一の方がまとまり感が強いよね。」とか、
「あ、そうか、隣接の場合は色相差が1だから、奇数の番号が必ず入るからvトーンを使わないと配色できないんだ。(カラーカードにはvトーンしか奇数番号がありません)」
とか、細かな気づきが出てきます。これが大事なのです!
*In-Living-Colorの色彩検定1級2次講座でも、徹底的に配色演習していただいています☆真剣!!
色彩検定1級2次の勉強のコツは、まずは配色の基本ルールを完璧に頭に入れること、それには1日10個、配色をつくること!をしっかりやっていきましょう☆
ちなみに、実際の実技試験では、ただ「ドミナントカラー配色をつくりなさい」という単純な問題は出ません。
「暖色で高彩度のトーンを使ったドミナントカラー配色をつくりなさい」といった、さらなる条件がプラスされますので、なおさら!
まずは、配色1つ1つの基本ルールを熟知しておくことが大事なのです♪
【3】色彩検定1級2次試験によく出る配色練習問題と解説
では、今度は、色彩検定1級2次試験によく出る、そして皆さんが間違いやすい配色問題をやってみましょう!全部で5問あります☆
◆下記の問題の〔A〕、〔B〕に入る数字や言葉は何でしょうか?
【1】コンプレックスハーモニーの、コンプレックスとは、〔A〕という意味である。
【2】コンプレックスハーモニーは、自然界での色の見え方に逆らった配色なので、普段見慣れない新鮮な配色になることがあり、違和感を感じることがある配色なので、〔B〕と呼ばれることがある。
◆下記の選択肢からコンプレックス配色を選びましょう。
【3】コンプレックス配色は、
〔a〕v10とb10
〔b〕sf2とdk24
〔c〕dp10とb12
【4】
〔a〕Bkとv16
〔b〕dkg4とb18
〔c〕g2とg4
◆下記の条件に合う配色をつくり、( )に選んだカードのトーン記号(b10など)を書き、指定の枠内にカラーカードを貼りましょう。
【5】色相青紫を使った補色色相のコンプレックス配色
解答できましたか?
コンプレックスハーモニーは、色彩検定1級2次試験でよく出題される配色ですので要チェックですよ☆
◆では、解答&解説していきましょう!
【1】「コンプレックス」という言葉の意味はわかりますか?〔A〕に入る言葉は、「複雑な」です。
【2】も続けて見ていきますね。コンプレックスハーモニーとは、自然界での色の見え方に逆らった配色なので、普段見慣れない新鮮な配色になることがあります。
違和感を感じることがある配色でもあるので、〔B〕に入る言葉は「不調和の調和」となります。
そういえば、そんな言葉を聞いたような…聞かないような?という方は、即!色彩検定2級のテキストを見直してください。テキストにちゃんと書いてありますよ!
*こういうミントチョコの配色もコンプレックスハーモニーですよね♪
【3】の解答は、〔c〕です。コンプレックスハーモニーは、「明るい色を青紫寄りの色相に、暗い色を黄みよりの色相に配色する」というのがルールです。
ですので、これにしたがっているのは、〔c〕dp10とb12ですね!
ちなみに、〔a〕v10 b10は、同一色相なので、どちらが黄み寄りの色相か?ということが言えないので、そもそも不正解ですので注意しましょう。
【4】の解答は、〔b〕dkg4とb18です。色相番号4と18を比べると、4の方が黄み寄りの色相です。こちらが、bと比べて暗いdkgになっていますので、コンプレックスハーモニーのルールと合致しています(^^)
あ、ちなみに、〔a〕Bk v16は、そもそも不正解です。なぜなら、Bkは無彩色なので黄み寄りかどうかが判断できない、というか無彩色には色相(色み)はありませんので、論外ですね~
こういうイヤなひっかけ問題にひっかからないようにしてくださいね!その予防のために、ここではあえて出題してみました(^_-)-☆
【5】色相青紫を使った補色色相のコンプレックスハーモニーですが、色相「青紫」は、20番です。その補色色相は、12色相差の8番、「黄」になりますね。この20と8を使ったコンプレックスハーモニーをつくればOKです。
例えば、b20とdk8や、sf20とdkg8などですね。繰り返しますが、コンプレックスハーモニーは、「明るい色を青紫寄りの色相に、暗い色を黄みよりの色相に配色する」ことがルールです。
◆b20とdk8
◆sf20とdkg8
もちろん、これは解答例なので、他の解答も出てきますので、このルールに従っているかどうか、確認してみてくださいね☆
もし、「コンプレックスハーモニーって苦手(^_^;)」という方がいらしたら、ぜひ、「今日はコンプレックスハーモニーの日!」と決めていただいて、10個配色してみましょう。
たくさんつくって、そろそろ配色するのが嫌~!!となってきた頃(笑)、コンプレックスハーモニーは体得できていること、間違いなしです♪
【5】まとめ~確実に正解を導きだすためにやってほしいこと~
今回は、【色彩検定1級2次の勉強法・配色問題に強くなるコツ】を練習問題付きでご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
色彩検定1級2次試験で、配色問題は必ず出題されます。もう、これは20年以上変わりません。
なぜなら、カラーの現場で一番必要なのが、理論で選べる配色だからです。感覚だけではなく理論の裏付けがあるからこそ、説得力があるのです☆
*こちらは、実際の色彩検定1級2次の過去問題です!
そして、この配色問題に強くなるには、1日10個、配色をつくってみることです。しかも、1つの配色ルールで10個です。
例えば、「ドミナントカラー」と言われたら、配色条件がパッと3秒で浮かぶくらいにすることが理想です。そこまでできれば、色彩検定1級2次は攻略できます♪
また、今回取り上げた、コンプレックスハーモニーもナチュラルハーモニーと共に、よく出題される配色です。
条件がちょっと複雑なので、多くの人が苦手意識を持つ配色です。でも、だからこそ、あなたは完璧に習得して、他の人と差をつけてくださいね(^^)/
◆そして最後に、【色彩検定1級2次試験で、確実に正解を導きだすためにやってほしいこと】をお伝えします。
全ての試験問題を解き終わったら。まず、30秒、目をつぶって深呼吸。
そして、必ず全ての問題をもう一度確認してください。
「できた~!終わった~!おしまい!」は絶対NGです。
色彩検定1級2次試験ほど、ケアレスミスが合否を決める検定はないと思います。(あ、カラーの検定の中でですよ!)
連動問題が多いので(1問目の解答が2問目に影響するような問題)ちょっとした読み間違い、書き間違い、貼り間違いをしたばかりに、芋づる式に間違いになって、大きく点数がマイナスになってしまうことがあるので、要注意!
一度深呼吸して、あらたな気持ちで、もう一度見直す!In-Living-Colorの1級2次の模擬試験でも、必ず見直しをするように、明美先生と一緒になって、くどいくらい(笑)お伝えしています。
ケアレスミスを徹底的に防ぐ!これも色彩検定1級2次の勉強の大きな秘訣です(^_-)-☆
本試験まであと少し!!皆さま、ぜひ実力を最大限に発揮してがんばってください(^^)/(^^)/応援しています!
◆色彩検定3級・2級・1級独学のための対策講座も開催中!詳細は【色彩検定対策講座】でご覧ください☆
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